いきなりですが、2/12(水)にCu-hackerからこんなメルマガを配信し、
一部界隈で密かに反響を呼びました。
ユーザーアンケートの結果、猛省しました
(【悲報】秋貞肝入りの機能は全く使われてなかったの巻)
配信後のFacebookでは、以下のように
多くの方々からコメントを頂くことができました。
みなさん、ありがとうございます!
今回のメルマガもそうですが、このシゴトLOVERSの運営についても重視しているポイントがあります。
それは、
「このコンテンツは果たして読者に共感して頂けるのか」
色々と試行錯誤をしながら、徐々に分かってきたこともありますので、
「共感を呼ぶ構造の作り方」を自分なりに整理して書いておこうと思います。
もし、みなさんのプロダクト改善やマーケティング戦術に役立つ部分があれば嬉しいです。
ぜひ、TTP(徹底的にパクる)してください!
今回のメルマガ舞台裏のポイント
ポイント2:コンテンツマーケティングのノウハウを活用し、“伝える”から“伝わる”メルマガへの脱皮
これを前後編に分けて、それぞれ具体的にご説明していきます。
まず今回のエントリーでは前編として、我々がどのようにユーザーの声を聞いてサービスの改善につなげているのか。つまり、
Cu-hacker流グロースハックの方法
について書かせていただきましたので、ぜひご覧下さい!
はじめに:Cu-hacker事業のKPI設計
ということで、いきなり社内資料を公開させていただきます(笑)
こちらは、「KPIチャート」というユーザーの行動導線を可視化したシートです。
※今回は必要な要素だけをピックアップした簡易版として掲載します。
ご存知ない方のために念のため説明すると、Cu-hacker(https://cu-hacker.com)とは、日程を簡単にテキスト化し、相手と調整することができるツールのことです。
このKPIチャートをご覧頂きピンとくる方もいらっしゃると思いますが、Cu-hacker事業を成長させるためには、
「ユーザーからの調整用URLの送信数」
を最大化することがキモと考えています。
・Cu-hacker成長のKPIを「調整用URLの送信数」に置く理由
・人が人を呼ぶ仕組みが構築できるから
・「送信する」という行為は送信者本人にしかできないが、それ以外はCu-hacker側で改善できるから
このことを念頭に置いて、今回実施したグロースハック施策のポイントと、それを実際に進めた方法を公開していきたいと思います。
ユーザーの声を即座にプロダクトに反映する方法
Cu-hackerは現在、メインのCTOがほぼ一人でプロダクトを開発、メンテナンスしています。
そんな環境の中で、「スピーディーにユーザーの声を反映して改善することができているのはなぜですか?」という質問をよく頂きます。(ありがとうございます!)
その秘訣として、日々我々が意識しているのは以下の3点です。
A:聞く声を1つの問題に絞る
B:ユーザーの声の本質を掘り下げる
C:自分たちの常識を疑う
A:聞く声を1つの問題に絞る
前述の通り「調整用URLを送信してもらう」という点に絞ることで、ユーザーからの声も優先的に拾えますし、アンケートを作成するときも目的に沿った内容を聞くことができると考えています。
B:ユーザーの声の本質を掘り下げる
ユーザーからはよく、「○○という機能が欲しい」や「このデザインはこうした方がいい」という、利用者本人のwantsが上がってきます。折角のユーザーの声を無下にすることもできませんし、かといって全て反映できないというのも事実だと思います。
こんなとき僕がやっていることは、
「なぜその機能が欲しいと思いましたか?」
「どういうシーンでその機能が必要になりましたか?」
「どうしてそのデザインに変更してほしいと思いましたか?」
という一段突っ込んだ質問をすることです。
この質問により、そのユーザーが本質的に問題だと思っていることを把握できます。
なので、要望を受けたときはチャンスとばかりに、ユーザーに質問しまくるということを僕はしています。
対話によりユーザーとのエンゲージメントを高めながら、対応すべき要望かどうかを同時に判断できるので、かなりオススメです!
C:自分たちの常識を疑う
こちらは、ユーザーの声を聞いた後、実際に施策を考える時に力を発揮します。
具体的に説明しましょう。
まず、アンケート以前にもユーザーからよくご意見を頂いていたのは、
「相手はログイン必要なんですか?」
「相手のリテラシーが分からないから送れないんですよね。」
「取引相手に自社のサービスに関係しないURLを送るのがなんとなく失礼な気がして。。。」
というフィードバックです。
確かにそうですよね。内容の分からないURLを送るのは抵抗があると思います。
しかし気になったのは、
「調整用URLって、相手に自分の予定がみえちゃうんですか?それってすごい嫌なんですけど。。。」
という声が圧倒的に多いということ。
そこでアンケート後、一気にヒアリングをかけ、ユーザーの動きを実際に見に行かせてもらったところ、あることに気付きました。
それは、「調整用URLを自分でクリックして確認している」という事実です。
実に新規ユーザーの70%がURLを自分でクリックしていました。
しかし、なぜ自分で調整用URLをクリックすると、相手に自分のカレンダーが見えてしまうという不安を持つのでしょうか?
それをご説明するために、まずこちらをご覧下さい。
これは先日の改修前に調整用URLをユーザー自身がクリックした時に見えていたページです。
次にこちらは、改修後のページです。
明らかだと思いますが、今回施した改善というのは、
自分でURLをクリックしたときは、自分の予定を表示しないという処理です。
実は私、「人が予定を送ってきたとき、自分の予定の上にかぶせて見れたらめちゃ便利じゃん!!」と信じて疑わずに実装していました。
その結果できたのが、前者のページだったのです。
この時僕は恥ずかしながら、ユーザーが確認のために自分でURLをクリックすることをイメージできていませんでした。
でもよく考えると、知らないURLをクリックして確認するのは当たり前ですよね。
その結果、ユーザーがURLを確認しようと自分でクリックすると、
「うわ、自分の予定丸見えじゃん!」
という風に見えてしまっていたのです。(秋貞、大反省です)
これにより調整用URLの送信数が増加するかどうかは現在計測中ですので、また結果が出たらお知らせしようと思います。
このようにCu-hackerは、ユーザーの本質的に訴えたい声を理解し、ユーザーの動きをリアルに観察することで、スタートアップとして最短かつ的確な改善を行うことができています。
次回はこの事実と改善をどうやってあのメルマガに落とし込んでいったかをご説明したいと思います。
(編集:サムライト)