インタビュー

「部下の意識を変えるならリーダー自身がまず変われ」サイバーエージェント近田哲昌氏に聞く、熱狂する部下の育て方


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モチベーションの高い社員が多いことで有名なサイバーエージェントにあって、
ダントツの営業チームをつくり上げた秘訣が語られている著書
こうして、チームは熱狂し始めた。


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明日のシゴトが楽しくなる秘訣をご紹介していく当メディア「シゴトLOVERS」では今回、
こうして、チームは熱狂し始めた。」の著者であり、現在はグループ会社のサイバー・バズ社で取締役を務める近田哲昌さんにインタビューを行った。

著書の引用を交えながら、インタビューの模様を二回に分けてお送りさせていただこうと思う。

まず前編では、【マネジメント編】としてリーダーが部下を育てるにあたっての重要なポイントを伺った。

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著者(左)と当メディアを運営するジェネストリーム代表の秋貞(右、サイバー・バズ出身)

リーダーはビジョンを語れ

「熱狂」の源はリーダーが掲げるビジョン

チームに「熱いビジョン」が浸透することによって、チームが「指示」でつながる関係から、「目的意識」と「価値観」でつながる関係に発展するのです。(著書より抜粋)

ーー ではまず、ビジョンについて伺いたいと思います。
近田さんは著書の中で、「熱狂」が巻き起こるとチームから「やらされている感」が完全に消え、メンバーが自ら動き始めるようになると書かれています。チームを熱狂させるためにはまず、リーダーがビジョンを示す事が大事だという事ですね?

そうですね。やっぱりビジョンはもの凄く大切。
決してブレないビジョンをリーダーが自ら掲げて、それを言い続けることが重要だと思います。

ーー リーダーが熱狂していても部下がそれを信じきれるかがポイントですよね。中には冷めた態度をとる部下もいるのでは。ビジョンを信じてもらうために、そして部下を熱狂に引きずり込むために、近田さんは普段どういう工夫をしていますか?

やっぱり結果を見せることが大事だと思っていますね。
自分自身がビジョンとして伝えていることを自ら実現させていくようにします。そのためにはリーダー自身が相当なハードワークをしていく必要がありますが、次第に「あの人の言っていることは正しかった」という感じになっていくんです。

ですので最初は、あの人ちょっとおかしいと、おかしなこと言っていると部下に思われるくらいでちょうど良いと思います(笑)。

具体的に事例をお話すると、私の場合は結果にこだわる、数字にこだわるという事を大事にしているので、営業チームの朝会議で毎日数字のことを口酸っぱく言い続けます。

恐らくメンバーは「また言ってるよ」と感じていると思いますが。。
でもそう思われても良いんです。

そうやって自分のビジョンや価値観をブラさずに徹底して伝えていくことがリーダーには必要だと考えています。

ーー 部下からの反発があったりしないんでしょうか?

まあ正直、無い事は無いんですが。
ただ、それは部下とコミュニケーションがしっかり取れていなかったことが原因という場合が多いので、部下とは時間を取って話すようにしています。

話せば理解してもらえることの方が多いですね。
最終的には、とにかく一旦、俺を信じてやって欲しいという事を伝えています。

ーー サイバーエージェントの様に明確なビジョンがある会社ばかりでは無いと思うのですが、トップにビジョンが無い会社や、上司やリーダーがチームのビジョンを示していない環境の場合、近田さんならどのように行動されますか?

そうですね、例えば自分がリーダーであれば、思っているビジョンを臆せずに社長や上司に伝えていくと思います。時間がかかっても啓蒙していく事が必要だと思いますので。飲みの場などを活用して、ビジョンを掲げることの大切さを理解してもらえるようにしますね。

また、自分が部下の立場だった場合には、まずは与えられた目標をしっかり達成し成果を上げたで上で、ビジョンを示して欲しいという事を上司に伝えると思います。

部下を育てるのに必要なのは「愛」と「忍耐力」

「定性目標」を通じて「未来の視点」をつくる

「3年後になっていたい自分」をイメージして、今の自分に足りない点を把握した上で仕事に取り組むと、成長のスピードが上がります。(著書より抜粋)

ーー 正直サイバーエージェントには、目的意識をもった人材が集まりやすいと思うんですが、例えば何を言っても響かなかったり、明らかにやる気の無い部下を持つリーダーは、どうするべきなのでしょうか?

やっぱりここでも「ビジョン」の擦り合わせが大事ですね。

せっかく人生の半分は仕事に費やす訳ですから、仕事を通じてどうしていきたいのか膝を突き合わせて話し合うようにしています。それが無いのにただ「やれよ」と言っても破綻してしまうので、メンバー自身が目指す方向性を見つけられるように、腰を据えて一緒に考えることが必要だと思います。

ーー 特に将来のビジョンが無い人についてはどう対応されますか?

確かに、「将来自分がどの方向に進むべきか分からない」という相談は多いですね。

そういった場合には、リーダーも一緒に部下の「なりたい姿」を作っていく作業が必要です。

具体的には、3年後にどうなっていたいかをイメージさせるようにしています。「総会で表彰されている先輩のようになりたいと思わないか?」「何人も自分の部下を持って組織を引っ張っていきたいくないか?」など、ビジョンを具現化させるためのイメージをこちらからどんどん伝えていきます。何に対して心が動くのか、その引っかかるポイントを見つけるために提示をしていく形ですね。

と言うか、本当に「何も無い」人なんていないと思っているんです。思っているけど言語化できないだけだという場合が非常に多い。ですので、こちらからイメージを固める手助けを行うようにしています。

「なんでできないの?」は部下を追いつめるだけ

「言ってもわからない部下」に大しては、「なんで?」と言えば言うほど。相手を追いつめることになってしまいます。認識しておかなければならないのは、「脳も体の一部」だということ。仕事においても部下の脳が慣れるまでは、リーダーは粘り強くじっと我慢する姿勢が大事なのです。(著書より抜粋)

ーー なるほど。ただその対応は非常に時間がかかりますよね?

そうですね、非常に時間がかかります。
でもそこはぐっと我慢します。

チームとしての達成が目標なので、部下が変わってくれるまでは他のメンバーで数字をつくる穴埋めもしながら、全体でバランスを取るようにしています。

ーー 出来ない人、なかなか変われない人への接し方で気をつけていることはありますか?

一言で言えば愛です(笑)愛情を持って接すること!

それと必ず「あなたに期待していることは◯◯です」と、期待していることを言語化して話すようにしています。その際に「なんで出来ないの?」と言いたくなるのをぐっとこらえて話すようにします。

具体的には、普段の業務とは別の時間を作って部下の意見を聞くようにしています。まずは現状、どういう思いを持って仕事をしているのかを聞く。決して途中で口を挟むことはしません。そこは言いたくなっても我慢します。

正直、話を聞いている最中にイラッとしてしまうこともあるんですが(笑)。それでも絶対に表情には出さないようにしていますね。そういう態度や表情が部下に伝わってしまうと、萎縮してしまって部下から話が出てこなくなってしまうからです。

その上で、先ほど申し上げたように「期待」をちゃんと伝えるようにしています。

ーー もしそれでも部下が変わらない場合はどうするのですか?

もちろん、すぐに変わるような話では無いので、部下の行動がどう変わったかを注意深く、辛抱強く観察します。

しっかりと話をした上で、もし行動に変化が見えないようであれば、それはやり方が分からないことが原因だ思いますので、この場合は部下に対して手取り足取り方法を教えると言う訳では無く、あくまで本人に考えてもらうようにします。ただし、その手助けとなるようなヒントを色々と出していく形にしています。

「人を変える事はできない」が「人は変わることができる」

「人は自ら変わりたいと思わなければ変わらない」のです。
(中略)リーダー自身の習慣を変えれば、部下は自ら変わります。要は、部下を変える前にリーダー自身が変わる必要があるということなのです。(著書より抜粋)

ーー 愛と言っても、人間なので好き嫌いもあるのでは?例えばどうしても愛せない部下がいるビジネスマンも多いと思うのですが・・

うーん、好き嫌いは特に無いですが、現状の業務に対して「適正が無いな」と思うことは正直ありますね。ただ、そういった場合には別の部署に異動させたりして、変わるきっかけ作りをするようにしています。部下にきっかけを与えてあげることもリーダーの重要の役割だと思っていますので、個人の適性を良く見た上で、組織の目標と照らし合わせて配置転換を行います。

ーー その配置転換で成功した具体的なエピソードはありますか?

はい。すごくロジカルで冷静な判断ができる部下がいたのですが、当時の業務だった新規開拓営業ではなかなか結果が出ませんでした。
そこで本人にSEMコンサルティングのチームへの異動を命じたのです。異動の話をしたら本人は悔しがって、「まだ営業で頑張りたい」と言ってきたのですが、そこは有無を言わさずに実行しました。

そしたら今では、持ち前のロジカルさと数字への強さを発揮して、サイバーエージェントの中でもトップのコンサルタントに成長しました。自分でもびっくりするくらい本当に「変わった」と思いますし社内で活躍の声を聞くのがすごく嬉しいですね。

ーー 部下のどういうところを見て配置転換の判断をしているのですか?

メンバーの事を良く観察するようにしています。
やっぱり私自身が成果を出したいので、どうやったらメンバーを「成果が出せる人」に変えられるかというのを、真剣に考えるようにしています。先ほどの例で言えば、ひたすら我慢しながら彼の適性に合った場が何か無いかと探し続けていました。それがうまくハマってくれた事例ですね。

まとめると、結局のところ部下を変えるにはリーダー自身が変わらなければいけないと思います。

我慢することだったり、軸をブラさずに伝え続けることだったり、どうすれば部下を変えられるか真剣に考えて行動することなど、リーダー自らそういった行動を行っていくことで、部下も変わっていくと思っています。

ーー 次回は近田氏インタビュー後編「顧客感動について」をお届けします。お楽しみに!

(編集・執筆:サムライト)

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