インタビュー

敏腕ヘッドハンターが語る「営業」の採用に成功する企業、しない企業の違いとは?


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企業を成長させる上で、売上に直結する「営業」の採用は非常に重要な課題であると言える。

自社にマッチした営業の採用に成功し、どんどん業績を伸ばす企業がある一方で、優秀な営業の採用について常に頭を抱えている採用担当者も多いと聞く。

その違いは一体、どこにあるのか。

そんな疑問を解消すべく、リクルートキャリア(旧リクルートエージェント)で多くの実績を残し、ヘッドハンター・キャリアコンサルタントとして独立したアクシス株式会社・代表取締役の末永雄大氏に、営業職採用を成功させる企業とそうで無い企業の違いについてインタビューを行った。

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末永雄大
アクシス株式会社代表取締役 兼 キャリアコンサルタント

青山学院大学を卒業後、新卒でリクルートキャリア(旧リクルートエージェント)に入社。リクルーティングアドバイザーとして事業部MVP/西日本エリアマーケット新規MVP等、数多くの実績を残す。その後、サイバーエージェントにて、アカウントプランナーとして最大手クライアントを担当。2011年にヘッドハンター・キャリアコンサルタントとして独立し、2012年アクシス株式会社を設立(代表取締役に就任)。

アクシス株式会社
Yahoo!ニュース「働き方3.0」

「即戦力採用」にこだわらない!

ー今回は営業職の採用についてお話を伺いたいと思います。
末永さんはこれまでに、非常に多くの人事担当者と営業職の採用についてお話をされてきたと思いますが、担当者からどういうリクエストをされることが多いのでしょうか?

末永氏
そうですね、ほとんど全ての担当者に「即戦力」の営業の方が欲しいとリクエストされます。
これはどんな業種の企業でも、企業の大小を問わず共通して求められることです。
そもそも新卒採用と違い、中途採用自体が即戦力性を求める市場であるため、当然な事ではありますが。

次いで多いのが、「コミュニケーション能力が高い」「成長意欲が高く前向きな姿勢を持っている」「自社の雰囲気にマッチしている」という部分です。

ーなるほど。ではまず「即戦力」というキーワードについてお伺いします。
例えば、アクシスさんが多くご支援されているネット企業の場合、即戦力とは具体的にどういう人が該当するのでしょうか。

末永氏
それはズバリ、同業他社の営業経験者ですね。

私はこの経験者採用の考え方が、採用に成功する企業とそうでない企業を分ける一つの要因だと考えています。

例えばネット業界は非常に早いスピードで変化が発生しまていますよね。
スマートフォンやソーシャルメディアなど、次々に新たな領域が生まれていますが、当然その度に採用需要も発生します。そうすると、採用担当者としては当然これらのトレンドを熟知した人が欲しいとなる訳です。

でも普通に考えて、ここ数年で発生した新たな分野の経験者なんて、同業他社で無ければ見つけられません。
ですので担当者はどうしても「いかに同業他社から引き抜くか」ということに目が向きがちになってしまいます。

その場合、次の課題が発生します。

まず、そもそも転職市場にそういった経験者が出てこない事。非常に限られたパイの中での採用活動になりますので、数がとにかくいない。

次に、運良く求めている経験者が出てきたとしても、採用企業が求める人物要件や求職者が求める条件を満たせない場合が多い。

こうなると、なかなか採用が決まらずに、結局事業が進捗しないという最悪のケースも発生しうる訳です。

ーそなるほど。経験者を求める企業側のリクエストは転職エージェントにとって非常に難題ですね。
これは他の業種・業界についても同様に見られる状況なのでしょうか?

末永氏
はい。上記は分かりやすい例として挙げましたが、何もネット業界の営業職という限定された領域についての話に留まる訳ではありません。不動産業界や小売・流通業界、消費材メーカーの営業職採用などでも特定の商材やサービスを扱った経験を求めがちです。

求職者側の視点を持つ!

末永氏
また、これまでに述べたような企業にとって不足しがちなのが「求職者」側の視点です。

求職者はあえて現職を辞めてまで同業他社であり競合である企業に転職する理由が無いと考えるのが妥当でしょう。(年収が1.5倍になるなど、明確なメリットのあるオファーの場合は別ですが。)

私は良く人事の方に

「あなたは現職を辞めてまで、同業他社の採用担当職に就きたいと思いますか?」

と聞くのですが、大半は「いやいやまさか」という反応が返ってきます。

採用担当という職種だからという面も当然あるかもしれませんが、基本的には営業職種の方も同じように考えているのです。

自分に置き換えて考えてみると皆さん納得されるのですが、どうしてもこの視点が抜けてしまいがちなのです。

相手のニーズを理解するという、ビジネスにおいては基本的な考え方が採用現場では足りない事が多いなと感じます。「雇用する」という上から目線を止め、どうすれば求職者にとって魅力的な会社だと感じてもらえるか、どんな理由で転職を考えているのか、転職に対して何を求めているのかといった事を理解することが必要だと思います。

営業職採用は「スキル」「熱意」「考え方」をバランスよく評価すべし

ーでは、逆に営業職採用に成功している企業はどういった方法を取っているのでしょうか?

末永氏
結論から申し上げると、

「スキル」「熱意」「考え方」

この3つをバランス良く評価できる企業です。

この3つの要素は、京セラ創業者の稲森さんの著書「働き方」で言われているもので、採用現場などでもよく引用される話なのですが、スキル(要するに経験)だけを過度に重視するのでは無く、その人の仕事に対する考え方のスタンスや、仕事に対する意欲という部分も含めてしっかりと見極めることが出来ている企業というのは、採用に成功しているケースが多いです。

特に営業職は、エンジニアなど他の専門職種に比べると、コミュニケーション能力や意欲などの人物要件がパフォーマンスに直結する職種です。経験がやや足りない求職者でも、意欲や経験の部分が自社の求める水準を満たしている場合は、積極的に採用をすることが大事です。

ーなるほど。それでは、スキル以外を要素を上手く評価するポイントを教えてください。

末永氏
まず「意欲」の部分については、面接において結果や実績だけでなく、プロセスや背景にフォーカスすることです。

例えば異業種からの転職を志望している求職者がいた場合、「なぜやりたいのか」という動機の部分を掘り下げて確認するようにします。

その答えが明確でかつ納得感のあるものであるかどうかや、既に何かしらの具体的な行動に起こしているか、という部分で評価することができます。具体的には、メーカー勤務の方がネット業界に転職したいと思い、ネット業界の最新動向をまとめたブログを自ら始めた、というような事ですね。

次に「考え方」についてですが、何をモチベーションにして仕事を頑張ることができる人なのかを面接でしっかり確認します。

仲間の役に立ちたいのか、世の中の役に立ちたいのか、それとも稼ぎたいのか等、その人の仕事に対する動機付けを見ます。

そして重要なのが、なぜその考え方に至ったのかを確認することです。いつからそう思うようになったのか、実際にその根拠を面接において検証していくことで、本当にその人がそう思っているかを確認することが大事です。

求職者のベクトルがどの方向に向いているのかを把握し、企業側が求める人材像とマッチするかどうかをチェックするのです。どの方向でなければいけない、というような正解はありません。企業の数だけ正解が存在するとも言えます。

ですので、採用側としても自社のミッションやカルチャーをしっかりと認識し、どういう考え方の人が活躍する傾向にあるのかを理解しておくことが求められるかと思います。これらを照らし合わせることで、ミスマッチを起こさないようにすることが重要です。

例えばチームワークを大切にする企業文化の会社であれば、どんなに経験があってスキルが高かったとしても利己的なスタンスの人は採用すべきでは無いという判断をすべきですし、意欲と考え方が自社の文化とマッチしていれば、経験が無くても採用すべし!という事になります。

先ほども述べましたが、エンジニアなど専門職種の場合は、やはり最もスキルが重要です。

ですが今回のテーマである「営業職の採用」について言えば、意欲や考え方といった人物要件が大きく成果に影響する職種であるため、即戦力人材だけに固執せず、人物評価に対する比重を高めてもらうことが採用成功へのカギになると思います。

ーなるほど。ありがとうございました。

(編集・執筆:サムライト)

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